地火明夷

ちかめいい

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暗黒時代

case.1

傷つき敗れ、明るさが失われるようなとき。 苦難のときであることよく自覚して、 自分の行くべき道を見失わずに、 固く貫き通すようにするとよいでしょう。 本当の智慧や能力や大事なことは、 あえて包み隠すようにして、守り、磨き、 目的を遂げるべき機を、伺い待つこと。 暗いところに没したように見えて、 芯に明るさを決して失わない。 その賢明さ、真の強さを、試されるときです。

初爻

case.1

傷ついて、旅に出たところで、 うまくいくことはなさそうなとき。 どこへ行っても 有難く迎えてもらえることはなく、 身の置き所がなく、困窮しそう。 自分が悪いわけではないのだけれど。

case.2

自分に合わないところから離れる。 行く当てがあるわけでもなく、 逆境を渡り歩いて、落胆し意気消沈、 それでも自分を見失わない。 相容れないものに迎合することなく、 困窮しながらも信念を貫いていく段階。

case.3

つらいときですね。 傷つくことばかりで、 何をしてもどうしようもなくて、 がっかりで落ち込んでしまう。 でも自分を責めないで。 あなたは間違っていない。 信念を捨てないで。 今は苦しくても。

case.4

これは、今は解けない問題。 どんなに頑張って解こうとしても、 別の方法を探して色々やってみて奮闘しても、 こんがらがってぐちゃぐちゃになって解けない。 自分の不甲斐なさに傷ついてしまう。 解こうとすればするほど傷ついてしまう。 その傷も苦しい試行錯誤も無駄にはなりません。 いつか必ず、解けるときは来るのです。

case.5

うまくはいきません。 何かと摩擦の生じやすい決断。 それを承知で実行するかどうかです。

case.6

負けないで耐え忍びましょう。 何をどうしてもうまくいかなくて、 傷つくことを避けられなくても。 暗い時間が続いても、自分の信念を疑わないで。 あなたが間違っているわけではないから。

case.7

一緒にいれば、傷つく。 だからといって、 相手の元を飛び去っても、 落ち着きを得ることはできず、 他に理解してくれる人もいない。 苦しいときではあるけれど、 やっぱり、この関係を、 見捨てるべきではないのかも。 貫き、負けない、強さを磨いて。

case.8

理解してもらうことはできません。 どこへ行っても、誰に話しても、 理解されず傷ついてしまう。 この関係は、そういう関係。 理解してもらえる関係には、 この先もならないかもしれない。 その方向の改善は厳しいです。 傷つくことを覚悟するしかありません。

二爻

case.1

傷を受けて、自分の力だけで 進むには困難が伴うときですが、 強力で迅速な援助を得ることができれば、 良い結果に通じることになるでしょう。

case.2

ダメージは大きい。 でもまだ動けないほどではない、 うずくまっていないで、 馬力を出して、速やかに立ち上がる。 落ち込んでいる暇はない、 苦境にある自分を奮い立たせて、 起き上がり疾風を巻き起こしていく段階。

case.3

痛そうですね。 致命傷ではなさそうだけど、 無視できる傷ではありません。 速やかに対処しましょう。 放っておいてはダメです。 良い解決策があるはずだから、 懸命に求めてください。

case.4

迅速な対処が必要です。 ここまでダメージを受けてしまったら、 自分の力だけでどうにかするには限界です。 痛みに耐えればよいという状態ではありません。 助けを求めてください。助けを受け容れてください。 新たな力を吹き込んでもらうことが必要です。

case.5

ダメージは避けられません。 迅速に対処する準備はありますか。 困難に立ち入ることになる決断です。

case.6

負けないで耐え忍びましょう。 傷は深いかもしれないけれど、救いはあります。 できることを急いでしましょう。 ここで力を振りしぼることが必要です。

case.7

傷は深く、これ以上、 一緒に進むことは難しい。 別々に、自分を守ることを、 優先して考えるべきかもしれません。 この関係を苦境から救ってくれる、 有難い援けの手が、颯爽と、 現れてくれることを祈りながら。

case.8

ひどく傷ついたのですね。 相手も傷ついているかもしれない。 ここは早く手を打った方がいいです。 関係を修復したいのなら、早い方がいい。 気力をふりしぼって、すぐに動きましょう。 苦痛にふさぎこんでいる暇はありません。

三爻

case.1

暗黒をもたらす根本にあるものを討ち、 明るさを取り戻そうとすべきとき。 ただし、それは非常なことであり、 重大なこと、革命を起こすようなこと。 正しいことをして、 行くべき道を通そうとするのであっても、 性急であってはなりません。

case.2

正面から立ち向かう。 明るさを取り戻すためには、 暗さの原因を取り除けばいい。 率直で大胆で危険な道、 即効確実で甚大な影響のある道を、 入念周到な準備をして進んでいく段階。

case.3

自分を傷つけるものを、 自分で打ち破る。 それは、本当に大仕事です。 ちゃんと覚悟して向かわないと、 また自分が傷つくことになる。 癒しを焦ってはいけません。 忍耐強く、深く見据えて。

case.4

解き方は明らかですね。 こうすればいい、と簡単に解る。 だけれども、その実行は大仕事です。 実際に解くためには、ものすごくエネルギーを要する。 身を賭して挑むような大変なことです。 でも、いつかは解かねばならない。 そのときを見据えて慎重に準備を固めましょう。

case.5

急いではなりません。 それは本当に大変な決断です。 機が熟したとき、確実に実行しましょう。

case.6

負けないで耐え忍びましょう。 急がずに、じっくりと時を待って。 それが実現されれば、明るさが戻る。 いつかは叶えられなくてはならない願いです。

case.7

傷つく原因が、相手側にあるのなら、 そのことを問いただし、改めることを、 厳しく要求していくべきです。 ただし、その改革に着手することは、 この関係に革命を起こすこと。 相手との関係を壊しかねない、 重大な意味を持つ行為です。 結論を急がずに、じっくり検討して。

case.8

あなたが傷つく原因、 この関係が傷ついている原因、 それを根本から取り除くということが、 どんなに大変なことか。 それを行うことは、そうしようとすることは、 とても大変なこと。一大事です。 決して焦らないで。

四爻

case.1

自分の殻に閉じこもって、 抵抗の姿勢を見せるよりも、 危険の中に入り込むようにして、 取り入り懐柔するのが得策かも。 行動に出るなら、そのように。

case.2

腹中に入り込む。 拒否や抵抗をしない、 対立姿勢は決して見せずに、 近づき歩み入る。 相対するものの信頼を得ることで、 自分の出方を慎重に探っていく段階。

case.3

傷ついても、傷つけられても、 心を閉ざさない。 攻めたり、傷つけたりせずに、 相手の心に寄り添う。 強くなくてはできない。 賢明な態度です。

case.4

傷つくことを怖がらないで。 傷つきたくないからと何もしなければ、 可能性は閉ざされてしまう。 傷つくことも覚悟の上で飛び込めば、 それがどういうものか理解できる。 問題を避けて遠ざけないで。 問題を理解しなければ、解けない。

case.5

それもありですね。 つらいからといって逃げない決断。 あえて近づくことで、 難を避けられるかもしれないですね。

case.6

負けないで耐え忍びましょう。 傷つくからと、背を向けないで。 苦しいところで踏ん張りましょう。 その中でチャンスをうかがって。

case.7

相手といると、 傷つくことも多いだろうけれど、 離れればよい、というわけでもない。 相手に心を閉ざすのではなくて、 一緒にいて、相手の信頼を得ること、 相手の心をつかんでいくことが、 最善の道かもしれない。 いつか、傷つかなくなるための。

case.8

相手の存在に、あなたは傷ついている。 相手は、あなたを傷つけたいのでしょうか。 相手の気持ちになってみましょう。 自分の気持ちだけを考えて、 その中でぐるぐるしていないで、 相手の立場になって想像してみましょう。 相手の気持ちに近づくことができれば、 もう傷つかなくなるかもしれない。 あなたの勝ちです。

五爻

case.1

苦難の中にあり、 真実を包み隠すしかなくても、 決して、自分の行くべき道を、 見失ってしまわないこと。 暗黒に染まることなく、 自らの光を固く守り通すことが、 大事なとき。

case.2

攻撃を避け、信念を隠し通す。 無害であるような態度を装い、 真意を悟られることなく、洞察を深める。 誰にも理解されることはなくても、 賢明に自己の真実を秘め貫いていく段階。

case.3

傷ついたからと暴れない。 傷ついたことを振り回さない。 本当に大事なものは、 傷ついていない、傷つけさせない。 傷ついたことに振り回されない。 決して没することのない明知。

case.4

あなたは聡明。 問題の本質をよく理解しています。 だからこそ、様子を見ているのですね。 まるで自分には関係がないような態度で、 よく解っていないような顔をして。 それが正解です。 自分の洞察を信じましょう。

case.5

はい、そうしましょう。 今は本当の姿は隠しておくべきです。 周囲の目をくらましておきましょう。

case.6

負けないで耐え忍びましょう。 その望みを隠しているしかなくても。 したたかに信念を貫き通しましょう。 大切な真実は秘めて、仮の姿でふるまって。

case.7

厳しく苦しいときですが、 今は、相手の言いなりになる、 ‘ふり’をしていること。 本当の心は隠して、 いつか、本当のことを表に出す チャンスが訪れるまで、 相手を騙し、惑わすこと。 そうして自分を守り、真実を守り、 本当の想いを遂げるべきときを、 じっと、忍んで待つのです。

case.8

あなたの信念を曲げてはいけません。 どんなに傷つけられて、踏みにじられても、 あなたの真実を捨ててはいけません。 決して、相手の言いなりにはならないで。 どんな不利益を被ろうとも、 相手から逃れる道を探してください。 知恵を用いて、大切なあなたを守って。

上爻

case.1

行くべき道を見失うことは、 自分で暗黒を招くこと。 愚行を重ねていると、 最後には、自分で自分を、 傷つけ破ることになるでしょう。

case.2

光が見える。 地に堕ちて初めて気づく、 自分の愚かさ、未熟さ、 何も分かっていなかったこと。 ここから変えていける、 傷だらけの暗黒時代を乗り越えて、 明かりを感じ始めていく過渡期。

case.3

傷つけないで。 自分のつけている傷を、 自分が生み出している傷を、 見えないから気づかないからと 暗愚に甘え続けていたら、 どうなるでしょう。 傷つけないで。 ここまでにしましょう。

case.4

全く問題を理解していないようですね。 厳しい言い方になりますが、あまりにも思い違いが多い。 これぐらい簡単だとか自分は優秀だとか思っているようなら、 激しい勘違いです。 傷ついてください。落ち込んでください。 目を覚まして地に足をつけることが必要です。

case.5

いいえ、やめましょう。 あなたは何も分かっていないようです。 今はよくても、後で傷つくのは自分です。

case.6

負けないで耐え忍びましょう。 うまくいかなくなってしまったのは、 暗い道を選んで歩んできてしまったから。 傷ついた経験から学びましょう。 この先は、明るい道を歩めるように。

case.7

相手を思い通りに扱って、 有頂天になっていられるのも、 今のうち。 相手を傷つけてばかりいては、 いつか、相手の反撃をくらって、 天国から地獄に堕ちるような目に、 遭うかもしれません。 自分の態度の愚かさに気づいて。

case.8

あなたが悪い。愚かでした。 相手をばかにして、傷つけて、 いい気分になっていたのではないですか。 あなたが悪い。傷つけられて当然です。 自分が傷つくまで気づかなかった。 気づくことができてよかったと思うべきです。 そう思えないならば、気づくことができないならば、 話にならない。関係の改善などありえません。