山雷頤

さんらいい

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養う

case.1

養うことが鍵となるとき。 自分が何を養っているのか、何を養ってきたのか、 何を養おうとしているのかを、よく観ることが大事。 また、その養う手段として、何をしているのか、 何をしてきたのか、何をしようとしているのかも、 よく検討すること。 これらが行くべき道に沿うものであるならば、 良い結果に通じていくでしょう。

初爻

case.1

自分で自分を養う力が立派にあるのに、 養ってもらおうと物欲しげにいるようでは、 結果は悪いものにしかなりません。 自分で自分を養う覚悟を。

case.2

自分の責任は自分で持つ。 他を羨んでいても仕方がない、 自分は自分の努力をして、 自分の足で歩んでいく。 自分を成長させ向上させる力が 自分の中にあることに気づいていく段階。

case.3

物欲に心を奪われて、 智慧を曇らせていませんか。 羨ましいとかもっと欲しいとか、 もらいたいとか与えられたいとか、 だらっとぼけっと考えてばかりで。 あなたらしくない感じ。

case.4

発想が間違っていませんか。 頼りたいとか養ってほしいとか贅沢をしたいとか、 変な欲に駆られているみたい。 本来のあなたなら、そんな考え方はしないですよね。 今のあなたが憧れ描いている想像のあなたの姿は、 誰も見たくないはずです。 凛とした聡明さを取り戻してください。

case.5

いいえ、ダメです。 情けない考えだと思いませんか。 あなたはもっと聡明だったはずでは。

case.6

あなたがそんなことを望むのですか。 そういうのをうらやましく思うこともあるだろうけれど、 まさかそれを本気で望むのですか。 それは、自分の中の尊い力を捨てるということ。 賢明な望みとはいえません。

case.7

求めれば応じてくれるからと、 相手に要求ばかりしていないこと。 自分のことは、自分でなんとかすべきだし、 自分でどうにかする力があるはずです。 プライドや責任を放棄して、 相手に泣きつくようなことは慎んで。

case.8

あなたはあなたです。 相手とは違います。 あなたはあなたの資質を用いて、 あなたとしてこの人生を生きている。 相手とは違います。 あなた自身の美点を捨ててはいけません。 自信を取り戻しましょう。

二爻

case.1

養う手段を求めるときですが、 常道に反したり、本末転倒となるような 方法に頼るようなことはすべきではないし、 あまりにも自分とかけ離れたものを 求めていくようなことをしても、 結果は悪いものとなるでしょう。 無駄なことは考えない方がよさそう。

case.2

頼れるのは自分だけ。 他を頼っていくことは、 正当な手段でも不当な手段でも、 何にしても当てにはならない。 自分のことは自分で引き受けるしかないと、 現実を直視し覚悟を決めていく段階。

case.3

自立しましょう。 自分独りでやっていくなんて無理と 思っているかもしれないけれど、 他に道はありません。 安易に何かに頼ろうとしないで。 周りを探しても無駄です。

case.4

自分がしっかりするしかありません。 他に頼れる人はいないのです。 意外な誰かが助けてくれないかなとか、 あの人はどうかとかこの人はどうかとか、 そんなことばかり考えていても解決しません。 現実逃避はやめましょう。 依存心は手放して、あなた自身で向き合って。

case.5

いいえ、ダメです。 誰も助けてはくれません。 そんな考えにすがってはいけません。

case.6

その望みは叶いません。 誰かになんとかしてもらおうという発想が不可。 自分の力でやっていく道を探しましょう。 自分をしっかりさせることを優先して。

case.7

相手を頼りにできないからと、 他に頼るべき相手を探そうとしても、 無駄に終わりそう。 この相手と向き合いたいと思うのなら、 自分が、しっかりするしかない。 誰かに頼ろうという姿勢を改めて、 頼りになる自分になるために 努力していくことが、 行くべき道かもしれません。

case.8

この関係は成立していません。 あなたが一方的に関係を求めているだけ。 相手にされていないと分かっているはずです。 依存するのはやめましょう。 あなたのためになりません。

三爻

case.1

養おうとすること自体は正しくても、 不正な手段に手を出してしまったら、 結果は最悪のものとなります。 間違った方法で養うことは、 何の利益にもならないし、 少なくとも今後十年間は、 そのような発想で動かないこと。

case.2

歪んだ発想。 自分を成長させるため、 自分の責任を果たすために、 何が必要なのかを見誤る。 何でもやればよいわけではない、 本当に自分の糧となることを 冷静に見極める力を養っていく段階。

case.3

そんな考えはだめです。 絶対にだめ、やってはいけません。 なんとかしたいという気持ちは 間違っていないけれども、 そんなことをしても、結局、 何の利益にもためにもなりません。

case.4

間違っています。 どんなに追い詰められても、 その考え方はいけない、実行してはいけません。 危機的状況なら何でもしてよい、という発想は捨てましょう。 そんな風に考えてしまっていたら、 いつまでも本当の解決には辿り着かない。 投げやりにならないで。

case.5

いいえ、ダメです。 明らかに間違っていますよね。 正しい手段を選ぶべきです。

case.6

その望みは叶いません。 そもそもの発想がよくありません。 そんなことを叶えて、どうしようというのでしょうか。 それが本当に自分のためになりますか。

case.7

相手は、とても頼りになる人。 多少、自分が情けなくても、 このまま、相手を頼っていた方が、 うまくいくのかもしれません。 自分で何とかしようと、 下手な動きをしてしまったら、 大失敗をやらかして、今後十年、 見向きもしてもらえなくなるかも。 妙な考えは持たないこと。

case.8

行動が間違っています。 この関係を想う気持ちが本物であったとしても、 行動を間違ってしまったら、もう終わり。 生半可な努力では、信頼は取り戻せません。 この関係に執着するのはやめましょう。

四爻

case.1

養う目的が正しいものであるのなら、 常道に反する手段をとっても、 良い結果に通じるとき。 ただし、油断はしないこと。 おかしなことにならないよう、 虎視眈々と状況を注視し、 目的達成を求め続けるならば、 問題が起こることなく済むでしょう。

case.2

頼るべきものに頼る。 そうすることが本当に自分の糧となるか、 常に状況を客観的に見つめながら、 自己の成長と向上を貪欲に求めていく。 真に自分のためになるものを、 慎重に利用し積極的に取り込んでいく段階。

case.3

自分がすべきことのために 本当に必要ならば、援助を求めましょう。 世間体は悪いかもしれないけれど、 そんなことより目的の方が大事。 堂々とし続けていることが鍵です。

case.4

必要な援助を受けましょう。 この問題の解決という目的のためならば、 立場やプライドにこだわることなく、 頼れるものに頼るという手段を用いるべき。 必要性を訴えて、積極的に求めていきましょう。 ただし、弱みにつけこまれることのないように、 正しく目を光らせておくことも忘れずに。

case.5

はい、そうしてください。 そうすることが必要ですね。 間違った方に向かうことがないように、 状況を掌握し統制していきましょう。

case.6

したたかに叶えていきましょう。 実現のために必要なものは、堂々と求めていい。 この道の正当性を確信しているのであれば、 積極的に利用できるものを利用していきましょう。 きちんと手綱を握って、威厳を保って。

case.7

相手の援助を受けることが、 目的のために本当に必要ならば、 外からどう見えるかは、気にしないで。 ただし、相手に侮られたり、 弱みを握られたりしないようには、 注意しなくてはなりません。 胸を張っていられるような関係の 維持を、心掛けるべき。

case.8

あなどられないように気をつけましょう。 あなたが相手を頼りにしているからと、 相手を思い上がらせないことが大事。 なぜあなたが相手を頼りにしているのか、 相手に思い違いを生じさせてはいけません。 下手に出ずに、堂々とした態度をとりましょう。

五爻

case.1

養う目的が正しいものであるならば、 常道に反する手段に頼ってもよいとき。 自分の行くべき道に沿い続けていくならば、 良い結果に通じることになるでしょう。 ただし、大きな冒険的なことはしないこと。

case.2

足りないところは、力を借りる。 自分で出来ないことは、 素直に他を頼って、任せて、 その経験を糧としていけばいい。 体面にこだわらず助けを求めることが、 自分を成長させ力を養うことに通じていく段階。

case.3

頼りになるものに頼りましょう。 助けてもらえるところは助けてもらって、 任せてもいいところはもう任せて、 お願いしてしまいましょう。 周囲からどう思われようと、堅実に、 リスクの少ない道を選びましょう。

case.4

自分ではどうしようもできないのならば、 頼れるものに任せてしまうというのもありです。 苦肉の策ではあるけれども、 解決されないままというわけにもいかないし、 目的のためにはそうした方がいいのかもしれない。 解決を求める姿勢が大切です。

case.5

はい、そうしてください。 苦肉の策ですが、必要な決断です。 余計な手は出さないようにしましょう。

case.6

叶えていきましょう。 それは実現させなくてはいけないこと。 あなたの責任で叶えなくてはならないことです。 プライドは捨てて、援助を求めましょう。 とにかく最低限を叶えなくてはなりません。

case.7

相手を助けるために、 どうしても必要なことならば、 非常な手段に頼ってもよさそう。 ただし、あまり出過ぎたことはせずに、 本当にどうしても必要な範囲で、 手を借り、手を貸すならば。 それが、自分のとるべき 正しい態度であるのかどうかは、 しっかり確かめて。

case.8

相手を信じて任せましょう。 相手を頼ることは間違っていません。 相手にお願いした以上は、 自分で勝手な行動を起こさないようにしましょう。 余計なことを考えずに、静観してください。

上爻

case.1

自分の力で全てを養っているような、 責任や重圧のかかるとき。 危険も自覚する必要がありますが、 身を引き締めて臨めば、 良い結果を得ることになるでしょう。 冒険的な大きなことに挑戦しても、 得るもののあるときです。

case.2

全ての責任を負う。 その重みを糧とできるまでに 力を養い成長してきたということ、 不安なようでも充実している。 自分の手に一切を引き受けて、 重要な局面に向かい始めていく過渡期。

case.3

頼りにされています。 あなたが何とかしてくれるだろうと 全てを期待されている。 難しい立場ではあるけれども、 大きなことを成し遂げる力もある。 もう、やるしかないですね。

case.4

あなたにかかっています。 大変なことだけれども、やるしかない。 あなたには、それを抱える力がある。 背負い、引き受けて、解決へと導く力がある。 だからこそ、目の前に現れた課題です。 難題かもしれないけれど、 大きな挑戦は大きな成果を生むことでしょう。

case.5

はい、そうしてください。 成長につながる決断です。 しっかりと気を引きしめて、 大きな一歩を踏み出しましょう。

case.6

叶えていきましょう。 全てはあなたの責任で実行できる。 あなたの力で実現させることができます。 全てがあなたにかかってくるのだから、大変。 重みを受け止め感じながら、成し遂げていきましょう。

case.7

相手のことを背負うような、 責任のかかってくる関係。 不安もあるかもしれませんが、 相手に任せるよりは、 こちらが引き受けた方が、賢明。 役割は重いけれど、 充実した感覚をもたらしてくれる、 共に歩んでいける相手です。

case.8

あなたが面倒をみましょう。 それは最終手段かもしれないけれど、 そうしてみる価値はあります。 相手に賭けてみましょう。 もちろんリスクはあるけれど、 あなたが相手を支えることで、 この関係の意義が養われていきます。