風地観

ふうちかん

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見る

case.1

見られているときであり、よく見るべきとき。 厳粛に、神妙に、自分の務めを果たしていれば、 その様子に示される誠心が伝わっていき、 心服を得ることになるでしょう。 見せることによって何かを通じさせたり、 見ることによって何かに感化されたり、 ということがあるとき。

初爻

case.1

見る力が弱く、卑近になりやすいとき。 日常的には、それで問題がないとしても、 大事なことに取り組もうとしているならば、 そのようなものの見方をしていては、 恥をかくことになるでしょう。 深遠に視野を広げて。

case.2

視野が狭い。 自分の視点から抜け出せず、 物事を多角的に見ることができない。 自分の観点の幼さに気づき、 視野を広げ成熟させる必要を知る段階。

case.3

どこを見ていますか。近く?遠く? あんまり近いものばかりを見ていると、 遠いものにピントが合わなくなる。 目の前のことに気をとられて、 目指している未来がぼやけていませんか。

case.4

本当にそれは、そういう問題なのでしょうか。 自分の見たいものだけを見て、自分勝手に判断していませんか。 一方的な見方をしてはいけません。 あなたの主観の側に視点が偏ってしまったら、 問題を一面的にしか捉えることができなくなります。 本当にそれは、そういう問題なのでしょうか。 よく見直してみてください。

case.5

それで大丈夫ですか。 自分のことしか考えていないようだけれど。 一方的に過ぎる見方ではないですか。

case.6

先のことまで考えていますか。 その望みが叶ったあとにどうなるか、 考えてみたことがありますか。 そのあとも、現実は続いていく。 その望みさえ叶えばいいというのは、 考えが未熟なのではないでしょうか。

case.7

相手と自分とでは、 見ているものが、違うのかも。 たぶん、こちらの方が、 幼稚な視点に立っている。 向こうは、もっと大きな視点で、 物事をとらえ、考えている。 そのことに気づかなかければ、 この関係に存在する距離は、 きっと、縮まらない。

case.8

自分のことばかり考えていては、 相手のことが見えてきません。 相手の立場になってみてください。 相手は今、どのような状況にあるのでしょうか。 そのような状況にあるときに、 相手はどのように感じ、考えるでしょうか。 相手の視点に立ってみることが必要です。

二爻

case.1

門の隙間から外をのぞき見るようなとき。 門の中のことに専念すべき立場にあるのなら、 そのように外はのぞき見るにとどめて、 自分の務めに集中していけばよいでしょう。 視野を広げるべき立場にあるのなら、 門を出て、外を堂々と見るべきかも。

case.2

もっと見たい、知りたい。 未知の世界への興味関心が生じ、 見識を広げ深める意欲が目覚める。 一歩を踏み出すことはまだ出来なくても、 新たな意識を得ることに通じる扉を、 少しずつ開こうとしている段階。

case.3

様子を見ましょう。 現状で自分がやるべきことを、 しっかりやらなくてはなりません。 それでも、気持ちは外を向く。 可能な範囲で知識や情報を収集して、 展望を広げていきましょう。

case.4

情報を得ることが必要です。 実際に状況がどうなっているのか。 どういうことが問題となっているのか。 どんなことなら自分にできるのか。 どこを目指していくべきなのか。 何も知らないままでは、どうしようもない。 今のあなたの立場では制限があるかもしれないけれど、 何もできないわけではありません。

case.5

はい、そうですね。 それを検討することは大切です。 情報を集めましょう。

case.6

もっとよく見なくてはいけません。 叶ったらいいなあと思っているだけではなくて、 それを叶えるとはどういうことなのかを、 もっと知らなくてはいけません。 まぶしく仰ぎ見ているだけでは、 いつまでも遠い夢のまま。

case.7

自分にできる範囲で、 向こうの様子を伺って、 見て知ろうとすることが大事。 相手も、見られていることを よく分かっていて、 背筋を伸ばしているはず。 相手から学べることも きっとたくさんあるだろうし、 そういう形で向き合うことで、 影響を与え合う関係。

case.8

相手とまともに対面するよりも、 のぞき見るぐらいがよいのかもしれません。 堂々と相手と渡り合える自信があるのなら別ですが、 自分の器からしてとてもかなわないと思うなら、 そっと様子を伺うぐらいが適当です。 相手の姿に学ぶことから始めましょう。

三爻

case.1

自分で自分のことをよく見て、 進退を決めるべきとき。 他の人がどうかではなく、 自分がどうかを見て。

case.2

進むか進まないかは、自分で決める。 その先の世界を見ることが 自分にとって必要なのかどうか、 これまでの自分をよく見て考える。 道はまだ、開いてもいないし閉じてもいない、 自分がこの先に何を見たいのかを見極める段階。

case.3

どう思いますか。 うまくいきそうですか? 今の自分なら出来る気がする? 自分が見ている自分を信じましょう。 自分の思うようにすればいいのです。

case.4

ここまでの道のりを自分がどう歩んできたのかは、 自分自身が一番よく知っていることです。 だから、自分で判断しましょう。 自信を持てるのか、持てないのか。 振り返って、よく見てください。

case.5

はい、そうですね。 自分のことだけを考えましょう。 自分にとってはどうすることがよいのか、 それだけを見て決断しましょう。

case.6

どうするかは自分で決めましょう。 実現できるのか、実現できないのか。 これまでの自分を振り返って見れば、 答えは出ているはず。 どういう自分になれば実現できるのかも 見えているはずです。

case.7

どうするかは、 相手のことは置いておいて、 自分のことをよく見て、 決めるべき。 相手を気にしているばかりでは、 答えは出ないかもしれません。 自分で自分の答えを出せば、 向こうもきっと、それに応じて、 受け入れてくれるはずです。

case.8

相手ではなく、自分を見ましょう。 相手にとってどうかではなく、自分にとってどうか。 相手ができているかどうかではなく、自分はできているか。 相手がどうしているかではなく、自分がどうするかです。 相手のことを気にして行動するのはやめましょう。 あなたが自分で動かなければ変わりません。

四爻

case.1

素晴らしいものを見たならば、 それに自分が貢献していくことを、 考えてみるとよさそう。 厚遇されて、うまくいくことになるでしょう。

case.2

見るべきものを見て、感銘を受ける。 それを見ることのできる力があるから、 その輝きに気づくことができる。 自分に見えていることを大切に、 自己の視点を拡大させ活用していく段階。

case.3

どう見えましたか。 どんな風に目に映ったでしょう。 美しく素敵だったのなら、 信じて尽くしてみればいい。 それを見抜くことができるのも、 素晴らしい能力です。

case.4

自分の目でよく見ましょう。 色々な場所をしっかりと見て、 自分が最も心を惹かれたところ、 本当に素晴らしいと感じたところを、 目指していくべきです。 自分の感動に正直になりましょう。 あなたのその目が必要とされています。

case.5

もっと色々と見てみましょう。 まだ知らないところに、 もっと素晴らしいものがあるかもしれない。 もっと素敵なチャンスも。

case.6

それは、あなたの光。 信じて追って求めて、力を尽くす。 信じたいと思うから、信じる。 追い求めたいと感じるから、追い求める。 実現のために、力を尽くす。 それが、あなたの光。

case.7

同じものを観て、 相手も同じように感じるとは、 限らない。 自分が素晴らしいと 思うことがあるのなら、 それを相手がどう思おうと、 自分の感覚を大事にすべき。 相手に理解してもらおうと 努力するよりも、 自分の感動を追うことの方が、 大切なときなのかも。

case.8

相手のよいところを見ましょう。 ここがすごいなと思うところ、尊敬できるところ、 だからこの人と一緒にいたいのだと思うところ。 それが思いつかないとか、素直にそう思えないとか、 そこまでは思わないとか、無理な感じがするのなら、 特に関わる必要はないかもしれない。 あなたがつくす相手ではないのかもしれません。

五爻

case.1

見られているときであり、 自分で自分自身の姿をよく見て、 行くべき道を正しく歩んでいるか、 常に省みることが大切です。 自分の立場に恥ずかしくない 自分であるようならば、 問題はないでしょう。

case.2

自分自身をよく見る。 客観的に自分はどう見えるか、 自分の言動が何を意味するか、 自分の意識はどんな有り様か。 自分自身の姿を眺め振り返ることで、 洞察を深め認識を新たにしていく段階。

case.3

必要なのは、 常に自分を見ている意識。 自分が何を考えていて、 どのような反応をしていて、 どのような態度をとっているのか。 気づいて、見直して、気づくこと。

case.4

自分自身の姿を点検しましょう。 あなたの無自覚の意識や態度が、 問題の原因を生んでいるかもしれない。 十分に注意して自分を見張っているつもりでも、 気づいていない習性がまだどこかにあるかもしれない。 自分の全てを見ることはできない。 だから、常に見直すことが必要なのです。

case.5

はい、そうですね。 決断する前に、点検しましょう。 それをするに相応しい自分であるのかどうか。

case.6

自分の姿を見てください。 堂々と胸を張れる自分がいますか。 望みを叶えるに足る自分がいるでしょうか。 実現させることだけが大切なわけではない。 実現に至るまでの道のりをどう歩むか、 そこを問われています。

case.7

相手から見られている という自覚を持って、 恥ずかしくない姿で いることが大事。 顔を合わせることは あまりなかったとしても、 向こうは必ずこちらを見ていて、 応じようとしてくれています。 相手に映っているであろう 自分自身の姿を見直すことで、 こちらも応えていきましょう。

case.8

相手の姿は、鏡に映る自分の姿。 相手の嫌なところや、変えてほしいと思うところ、 相手に改善してほしいと思っているところは、実は、 あなたの中にも存在しているのかもしれません。 自分で気づいていないだけで、相手もあなたに対して、 同じように思っているかもしれない。 そんなわけない!と否定する前に、客観的に、 自分の姿を点検しなおしてください。 自分がされて嫌なことは、自分も相手にやらない。 できていますか。

上爻

case.1

どこかで必ず見られているので、 常に自分の行いに気を抜かないこと。 模範となるような立派な態度で 慎んで過ごしているならば、 問題はないでしょう。

case.2

常に見ている。 そこにどのような意味があるのか、 何が潜み流れているのか、 どのような意志が働いているのか。 自分自身を見ることで状勢を予見し、 身を慎み意識を調整していく過渡期。

case.3

大事なのは、 見られているという意識。 生き方、振る舞いを、見せている。 見られること、見せることによって、 伝わっていくものがあるという意識。

case.4

見られています。 あなたならどうするかを試されている。 これまでどのように生きてきたのか。 これまでに何を学んできたのか。 今をどういう姿勢で生きているのか。 今どのような意識でいるのか。 この問題にどう対処するかというのは、 そういうことが問われているのです。

case.5

はい、そうですね。 自分の姿が映し出される決断です。 自分に対する厳しい意識が必要ですね。

case.6

客観的に自分を見てみましょう。 望みを叶えることだけに気を取られて、 他のことを疎かにしてはいけません。 周囲はあなたを見ています。 今の自分は素敵ですか。

case.7

相手は相手、自分は自分で、 お互いが、それぞれ、 自分自身の姿を見ることが、 必要なときなのかも。 相手からだけでなく、 他から見てどうか、 自分自身で見てどうかと、 よく省みて、見直してください。 そうすることが、 お互いを見つめ合うことにも、 きっと、通じていくはずだから。

case.8

相手はあなたを注視しています。 この関係の鍵を握るのは、あなた。 あなたがどう振る舞うかにかかっています。 自分の言動や態度に自覚的になりましょう。 相手はあなたの全てを見ていると思うべき。 気を抜いてよい場面はありません。 自分を律して、凛とした姿を貫いて。 あなたを見習おうと思ってもらわなくては。