天山遯

てんざんとん

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隠遁

case.1

退避することが鍵となるとき。 暗転に向かいやすいときですが、 時勢に応じて柔軟に対応し、 自分から退くようにすること。 ここで身を引いても、 行くべき道を見失わなければ、 道は、塞がるようなことはなく、 やがて通じていくことになるでしょう。 行くべき道を守り通すために、 できることが多少あるようならば、 自分を律して、取り組んで。

初爻

case.1

退き遅れる危うさのあるときなので、 引き際の判断は、潔く。 これ以上、積極的に進もうとはしないこと。

case.2

退かなくてはならない。 努力ではどうにもできないから、 退却を考えなくてはいけない、 逃げ遅れないように迅速に。 時運を読み、進むことをあきらめる、 退く判断を急かされていく段階。

case.3

退避しましょう。 なんとかしようと もう頑張らなくていいから、 今はとりあえず逃げて。 あきらめて背を向ける、 その潔さが鍵です。

case.4

もうやめましょう。 これ以上はちょっと危ない感じです。 積極的に出る時間は去りました。 ここが引くタイミング。 時運はまたそのうち変化するのだから、 ここで逆らうのは控えましょう。

case.5

いいえ、やめましょう。 判断を引き延ばしては危険です。 直ちに手を引きましょう。

case.6

しばらく身をひきましょう。 ここで頑張っても叶わない。 もう少し粘りたいかもしれないけれど、 もうここがぎりぎりのひきぎわです。 今は潔くあきらめて、流れが変わるまで待って。

case.7

心の引かれ合う相手ですが、 今は、身を引くこと。 相手も、想いを振り切って、 離れていこうとしています。 気持ちがないからではなく、 お互いに、退くべきときだから。 それが、この関係のため。

case.8

ここが引き際です。 これ以上はもう押してはダメ。 もう一押し、と振り返らないで。 まだぐずぐずしているの? と相手の気に障ります。 もうぎりぎり。退却しましょう。

二爻

case.1

退く意志を固く持ち、 誰に何と言われようと、 退く態度を保てるとき。 その姿勢を守り通すべき。

case.2

退くことを決めていく。 気持ちは固く揺らぐことはない、 これ以上は前に出て行かずに、 潔く自分で身を引いていく。 何にも左右されることなく、 退くべきとの確信を強めていく段階。

case.3

気持ちは固いようですね。 もう覚悟は決まっていて、 その意志がゆるむことはなく、 誰にも変えることはできない。 強く、自分の道を行く。 周囲がどうあろうとも。

case.4

自分の確信を貫きましょう。 そんなにも固い決意があるのだから。 あなたの気持ちを変えることなどできない。 あなたの意志が変わることなどないでしょう。 自分の道を行けばよいのです。 そうすることが問題だとは思わないで。

case.5

はい、そうしましょう。 自分の中で答えは決まっているようですね。 その通り決断しましょう。

case.6

しばらく身をひきましょう。 ここで頑張っても叶わない。 あなたの決意は固いから、 今はここで退くことを選んでも、 その先に道はつながっていく。 もう心は決まっていますね。

case.7

一緒に歩んでいく、 という意志は固そうですが、 公にその道を通していくのは難しい、 とわかっているはず。 この関係を守りたいならば、 強引に前に進めようとするのではなく、 表からは退き隠すような形をとること。 お互いの想いを貫くためには、 ひっそりと、強い心で。

case.8

あきらめましょう。 ここは退却するしかない。 相手の意志は固く、 相手の態度は変えられそうにありません。 何をしても無駄なこと。 あなたも覚悟を決めましょう。

三爻

case.1

心残りや、煩わされることが多く、 思い切って退くことが難しいとき。 悩んで疲弊してしまいやすく、 危うさのあるときです。 情が絡んでいないのならば、 決然と断ち切ることができて、 良い結果となるかもしれません。

case.2

未練を断ち切っていく。 思い残すことがあっても、 自分で身を引かなくてはならない、 薄情なようでも心を鬼にして。 これまで関わってきたものと決別し、 振り返ることなく退こうとしていく段階。

case.3

悩ましいですね。 そうすべきだと思っても、できない。 情を断ち切ることができない。 そんな状態では、無理でしょう。 こんなに気持ちが乱れているのに。 本当にそれができると思いますか。

case.4

全然、気持ちが決まっていないようですね。 思い残すことばかりで、思い切ることができない。 悩み過ぎて憔悴してしまっているようです。 しばらく、この問題からは離れましょう。 焦って結論を出そうと思い詰めるのはやめて、 もう少し心に余裕が回復するまで休養しましょう。

case.5

いいえ、無理でしょう。 そんなに悩み苦しんでいる状態で、 決断できるはずがありません。 気持ちを整理することが必要です。

case.6

しばらく身をひきましょう。 ここで頑張っても叶わない。 叶わないことを頑張りすぎて、 体を壊してしまわないか心配です。 少し休息をとってください。

case.7

相手のところに行くためには、 切り離していかなくては ならないものがある。 それは、簡単には、 切り捨てることはできないし、 捨てていったとしても、 想いは残るであろうもの。 そんな苦しい決断をできるのか。 この関係のために、そこまで、 する必要があるでしょうか。

case.8

もう切り離しましょう。 こんなに悩み疲れてしまって、 このままでは病気になってしまう。 あなたのことが心配です。 そんなに苦しまなくていい。 そこまで想いをかけなくていい。 もう手放していい。断ち切っていい。 関わり続けるのはやめましょう。

四爻

case.1

心引かれるものがあっても、 想いを残すことなく、決然と、 退くことができるとき。 それを成し遂げたならば、 良い結果に通じることになるでしょう。 ただし、それは、とても難しいこと。 心が弱ければ、挫折してしまうかも。

case.2

退いていく。 立つ鳥あとを濁さず、 別れていくものを問題なく手放し、 行くべき道へと立ち去っていく。 美しい姿勢で、好感を残して、 退くべきことろから離れていく段階。

case.3

手放すことができそうですね。 未練も執着もないわけではないし、 弱気になると挫けてしまいそうだけど、 でももう手放すと、心を決めたのですね。 うまくいくと思います。 気持ちのいい決断!

case.4

気にしなければいいのです。 それが難しいのだけれども、 とにかく、気にしなければいいのです。 気になってしまうことを、気にしない。 心が揺さぶられてしまうことを、心から切り離す。 どうしても考えてしまっていることを、頭から追い出す。 それができれば、スッキリする。 そういう練習が必要です。

case.5

はい、そうしましょう。 未練を断ち切ることができそうですね。 清々しい決断です。

case.6

しばらく身をひきましょう。 ここで頑張っても叶わない。 手放すことも難しいだろうけれど、 今は手放すことを頑張ってみてください。 退いた先に、道は続いているから。

case.7

引かれ合う相手であっても、 自分から遠ざかるべき。 相手の方が思い切れずに、 ぐずぐずするかもしれないけれど、 こちらは、きっぱりと、さっぱりと、 意志強く、早々に退いてくること。 冷たいようでも、そうすることが、 相手のためにも必要なこと。 それが最善だと、わかっているはず。

case.8

相手を想うからこそ離れる。 それができれば最善です。 お互いにとって、関係を続けるべきではない。 その確信があるのならば、離れましょう。 あなたの方から、離れてください。

五爻

case.1

立派に退くことのできるとき。 行くべき道を守り通すことができれば、 良い結果に通じていくことになるでしょう。

case.2

退く。 手放すべきものを手放して、 離れ遠ざかり、思い残すこともなく、 もう煩わされることはない。 退くべきところから美しく退いて、 隠遁の道を歩み出していく段階。

case.3

もう煩わされることはないですね。 不要なものをきっぱりと断ち切って、 悠々と自分の道を歩み出そうとしている。 思い悩むことは何もない。 自由になれましたね。

case.4

自由になりましょう。 表面的な問題に縛られなくていいのです。 あなたはあなたのしたいようにすればいい。 問題に惑わされずに、自分の意志を貫きましょう。 自分の答えを曲げてはいけない。 それが大切なことです。

case.5

はい、そうしてください。 潔く身を引く決断。 自由を手にする決断です。

case.6

しばらく身をひきましょう。 ここで頑張っても叶わない。 それが最も前向きな姿勢です。 退いた先に、道は続いているから。

case.7

一緒に歩くのが難しいときは、 関係から一歩退いてみることが、 必要かもしれない。 身を離していても、 それぞれが、凛として、 気持ちを変えることがなければ、 きっと、いつかまた、 うまくいくようになる。

case.8

離れるのが正解です。 そうすれば、うまくいく。 離れるという決断を貫くことができれば、 うまくいくことになります。 離れましょう。凛々しく。

上爻

case.1

悠々と、退くことのできるとき。 どんな状況でも、超然としていれば、 何事も、うまくいかないことはないでしょう。

case.2

隠遁する。 何も気にせず煩わされず、 ゆったりと悠々自適に過ごし、 余裕を肥やしていく。 退くべきことから退いて、 訪れるであろう再出発のときを 泰然と見据えていく過渡期。

case.3

自由ですね。 誰がどうしようと、 何が起きていようと、 振り回されることはない。 自分は自分、という余裕がある。 誰にも何にも乱されることのない自由。

case.4

問題ではないですね。 あなたはその状況に縛られることはない。 あなたがその悩みに囚われることはない。 全ては必要なことが起きていると知っているから、 課題を課題として受け取る余裕がある。 この課題も確実にあなたの肥やしになるでしょう。

case.5

はい、そうしてください。 何も気にする必要はないですね。 どうするのも自由です。

case.6

しばらく身をひきましょう。 ここで頑張っても叶わない。 自分を解き放って、自由になりましょう。 退いた先に、道は続いているから。

case.7

相手のことを気にする必要はない、 とわかっているはずです。 相手がどうあろうと、 自分は、自分で、自分の道を行く。 そういう心の余裕がある。 関わるべきときではない、と感じるなら、 悠然と、そのようにしてください。

case.8

あなたはもう、 この関係からは自由になっています。 考える必要も関わる必要も特にない。 もう関係ない!と遠ざけて、 ゆったりしていていいのです。 関わらなくていい。それが大正解。