坎為水

かんいすい

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穴に落ちる

case.1

困難が重なるとき。 いくつもの障害を乗り越えなくては 進めないようなときですが、 真心や誠実さを貫いていけば、 その想いは通じることになるでしょう。 水の流れは、穴があればそこに落ち、 穴を満たせば溢れ出て、また流れていく。 そのような真っ直ぐな姿勢で、 何があっても屈せずに進んでいくならば、 この険難のときを乗り切って、 賞賛を得るような結果に、 つなげていくことができるでしょう。

初爻

case.1

穴の中の穴に落ち込むような、 苦難の色の濃いとき。 良い結果はとても期待できないので、 今は、ここがどん底とあきらめて、 這い上がれるようになるときを待つこと。

case.2

穴に落ちてしまう。 最も深いところに転げ落ちて、 抜け出す道を見出せない、 苦難の幕開け。 必ず這い上がってみせると心に決めて、 困難に真っ直ぐに立ち向かい始める段階。

case.3

どん底の気分でしょうか。 でも、絶望しないで。 こういうときに大事なのは、 想いを貫くこと、信念を曲げないこと。 こういうときこそ、真っ直ぐに。

case.4

難しいですね。 底の底へと落ち込んでいくように、 困難の気配が濃厚になっていく。 じっくりと腰を据えて向き合いましょう。 すぐに解決して浮上できる問題ではありません。 底の底まで到達したら、そこから上向く。 今は降りていくことが課題なのです。

case.5

いいえ、うまくいきません。 困難に困難が重なってしまうでしょう。 不退転の不屈の決意があるでしょうか。

case.6

願いを貫きましょう。 すぐにはとても叶わないけれど。 どんどん希望がなくなっていくようで、 暗いところに追い込まれてしまうけれど。 この試練に負けないで。

case.7

今は、何もできない。 相手に近づくこともできないし、 こちらの想いに気づいてもらうことも、 きっと、難しい。 困難をいくつも乗り越えなければ、 進んでいけない関係だけれども、 想いを貫きたいのならば、 屈せずに、真っ直ぐに、耐えて。

case.8

かなりこじれてしまっていますね。 簡単に改善できるような状態ではなく、 あなたの覚悟や真意が深く問われる事態です。 あなたがどんなに真剣に想っていたとしても、 その想いを相手に届けることは難しい。 悲しくても、やりきれなくても、 それでも、それでも、それでもと、 想いを貫くしかありません。

二爻

case.1

苦難の中にあり、まだまだ 抜け出すことは難しいときですが、 多少は、良い手応えもありそう。 何かできることがありそうならば、 少し積極的に動いてみても よいかもしれません。 期待はしすぎずに。

case.2

苦難に陥っていく。 何ができるわけでもないけれど、 何もしないよりは、何かした方がいい。 少しでも自分にできることを考えて、 少しずつでも前に進んでいけるように、 困難の中で懸命にもがき試行錯誤する段階。

case.3

苦しいところですね。 少しは希望が見えるでしょうか。 すぐにどうにかなることはなくても、 何もできないわけではないし、 何かをつかむことはできる。 前向きな意識に火を灯して。

case.4

難しい問題ではありますが、 全く歯が立たないということはないでしょう。 手をこまねいているところかもしれませんが、 あなたなら、何かとっかかりぐらいは見つけられるはず。 手がかりを探しましょう。 すぐに解決とはいかなくても、今できることがあります。

case.5

はい、そうですね。 困難の気配は濃厚ですが、 少しはできることもあるでしょう。 あきらめる必要はありません。

case.6

願いを貫きましょう。 すぐにはとても叶わないけれど。 苦しいことだらけかもしれないけれど、 少しはできることもある。 この試練に負けないで。

case.7

難しい関係なので、 思うように進めていけるとは、 決して期待すべきではありません。 相手には、すぐに応じる気はない、 と思っているべき。 それでも、ただじっとしているよりは、 何かを求めて行動して見た方が、 多少の手応えを得られるかもしれません。

case.8

難しいところですが、 あなたから働きかけてみましょう。 悩んでいるのは、相手も同じ。 やっとのことで行動を起こしても、 思うような反応はないかもしれませんが、 無視されることはないでしょう。 難しいと感じているのは、お互いさま。 少しずつ、手探りで。

三爻

case.1

どちらを向いても穴ばかりで、 さらに最も深い穴にはまっているような、 どうしようもなく身動きのとれないとき。 何とかしようとするのも危険なので、 今は、じっと耐えるしかありません。 決して行動には出ないこと。

case.2

どうにもできない。 困難に四方を囲まれて、 逃げ出せない、抜け出せない、 ひたすら暗く深く落ち込んでいく。 どん底を見なければ光は射さない、 絶望と悲嘆の苦しみ中から、 浮上のきっかけを探りつかんでいく段階。

case.3

そんなに嘆かないで。 もうどうしようもないような 絶体絶命みたいな気分でも、 暗くて深い絶望に襲われていても、 ここで終わりではありません。 気持ちを強く持って、 そこまで悪くはないと気づいて。

case.4

ここが、どん底。 これ以上は悪くならないので、絶望しないで。 どこへ向かおうとしても阻まれて、 踏み出せばさらに深い落とし穴へと突き落とされて、 もう希望も意欲もとっくに尽きてしまったかもしれないけれど。 ここからが本当の課題です。 どうやって抜け出して這い上がっていくか。 大丈夫、きっともうすぐ何かがひらめく。

case.5

そうしてはいけません。 どう転んでも危険です。 どん底に突き落とされてしまいます。

case.6

願いを貫きましょう。 すぐにはとても叶わないけれど。 できることが何ひとつなくて、 ひたすら苦しみに耐えているしかなくても。 この試練に負けないで。

case.7

進むことも、戻ることも、 抜け出ることもできず、 深く、泥沼に、はまっていく。 どうにもできない。 どうしようもない。 動けないときもある。 いつかは、変化していく。 必ず、この苦しい関係を、 乗り越えていくことができる、 自分の強さを信じて。

case.8

何もしない方がよいでしょう。 何をしても、何をどうしようとしても、 ますます関係はこじれていくことになります。 大事なのは、何をするかではなく、 あなたの信念がどこにあるのか。 あなたが貫きたい想いは何なのか。 あなた自身の気持ちや態度を 定め直すことが必要です。

四爻

case.1

形式よりも実質を重視して、 真心を通じさせることを大切に。 通常の方法にこだわらずに、 柔軟な発想で、困難に対処しながら、 誠意を尽くすこと。 そのようにすれば、 難儀することがあっても、 最終的には問題なく済むでしょう。

case.2

なんとかしていく。 十分なことは出来なくても、 ちゃんとしたものは無くても、 できるだけのことを一心にしていく。 困難の中でも決してあきらめず、 苦心して希望の光を灯しつないでいく段階。

case.3

行動しましょう。 苦難のときだからこそ、大事なことをあきらめないで。 方法は何でもいいから、とにかく道を通しましょう。 細くて暗い裏道でも、通じてさえいればいいから。

case.4

正攻法では難しいかもしれません。 正面突破はあきらめて、何か巧い代替案を探しましょう。 大切なのは、解決させること。 途中計算が多少ぐちゃぐちゃだったとしても、 この際、解に至ればよしとしましょう。 真摯な姿勢が道を拓きます。

case.5

はい、そうですね。 常識に縛られずに、試してみましょう。 なんとかしたいという気持ちが大切です。

case.6

願いを貫きましょう。 すぐにはとても叶わないけれど。 できることを何か探しましょう。 どこか変でも欠けていても、なんでもいい。 少しでも何か試してみましょう。 この試練に負けないで。

case.7

相手と正面から向き合うことは、 難しいかもしれません。 せめて気持ちを伝えたいと思うならば、 脇や裏から、そっと差し出すように。 近づくには障害が多いでしょうが、 決して何もできないということはなく、 突破口は、必ず見つかるはずです。

case.8

難しいときですが、 何もできないわけではありません。 なんとか相手に気持ちを届けるために、 色々な方法を工夫してください。 困難や苦労が多々あったとしても、 誠意は必ず相手に通じます。

五爻

case.1

苦難を克服できる兆しのあるとき。 今はまだ抜け出すことはできなくても、 そのときを迎えることを待っていれば、 問題なし。

case.2

もう少しで抜け出せる。 ここまで来れば大丈夫、 あとは平らな道を抜けるだけ、 険しく苦しかった道はもうすぐ終わり。 だんだんと見通しが明るくなっていく、 苦難のときを乗り越えようとしている段階。

case.3

おつかれさまです。 長く険しい道、苦しい時間を、 ここまで乗り越えてきたのですね。 もう出口は見えています。 ゆるやかに、なだらかになっていく。 少しずつ、ほっとできそうですね。

case.4

あと少しですね。 もう心配はなさそうです。 難解な問題でしたが、 よくここまでたどり着きました。 苦しい時間も多くあったことでしょう。 忍耐強く粘り強く本当に頑張りましたね。 間もなく解き放たれます。 おつかれさまでした。

case.5

はい、そうですね。 そうできるようになるときは近いです。 もうしばらく様子を見ましょう。

case.6

願いを貫きましょう。 苦しい試練が続いているけれど。 それでも、もうすぐ楽になる。 まだもう少し時間はかかるけれど、 長かった試練は終わりに向かっています。

case.7

困難に阻まれることの多い関係 だったのかもしれませんが、 障害を乗り越えるときは近く、 そろそろ、平穏な関係へと、 移行していくことができそう。 とはいえ、まだ、気は抜けない。 お互いが、その実感を 得られるようになるまでは、 もうしばらく、時間が必要です。

case.8

もうすぐです。 もうすぐ、気持ちが通じます。 どんな困難に阻まれようとも、 相手を信じ、関係を信じて、 誠実に想いを貫いてきましたね。 もう、今、通じようとしています。 もう大丈夫、焦らないで。

上爻

case.1

非常な苦難に囚われやすく、 穴から三年も抜け出せなくなるような、 最悪の結果に陥ってしまう恐れのあるとき。 行くべき道や真心に反するようなことは、 絶対にしないよう、厳戒態勢で。

case.2

通っていくしかない。 逃げても困難、避けても困難、 ぐるぐると苦しく縛り付けられ、 向き合うことを強制される。 自分の道を行き乗り越えていくしかない、 じっくり気長に腰を落ち着けて 課題に取り組んでいく覚悟を決める過渡期。

case.3

囚われないでください。 もうそれは終わったこと。 苦しかったのも悲しかったのも、 もう過去のことです。 苦しみに縛られないで。 後ろがどんなに暗くても、 前は明るい、ここも明るい。 振り返らずに進んでいく強さを。

case.4

この問題に自分を縛りつけてはいけません。 抜け出す時期が訪れているのに、 その気になれば暗い穴から出ることができるのに、 いつまでも自分で頑迷に居座っている。 苦しい気持ちも、悲しい時間も、解き放ちましょう。 もう解決できる問題です。

case.5

いいえ、やめましょう。 苦しみに囚われてしまっています。 その想いは、もう手放しましょう。

case.6

願いを貫きましょう。 苦しみに負けてはいけません。 抜け出すことをあきらめてはいけません。 この試練に打ち克つことができなければ、 望みは叶わない。 自分の想いから逃げないで。

case.7

苦しみに縛りつけ、関係に囚われる。 この穴にはまったら、長く永く、 苦しみから逃れられなくなる。 もう、穴に、落ちてしまったでしょうか。 その苦難を引き受けてでも、 この険しい棘の道である関係を、 切望するときもあるのかもしれないけれど。

case.8

縛られないでください。 この関係に心血を注いでも、 悩む時間が続いていくだけ、 どうにもできない。 しばらく忘れていましょう。 どうにかしなくてはと考えないで、 なるようになれと放り投げましょう。